換気システム その1
■換気システムとは
24時間換気システムが義務付けられるようになって早数年。
この換気システム、皆さんはどのように捉えていますか?
簡単に言いますと、室内の空気を、常にかき回し、
汚れた空気を外に出し、新鮮な空気を中に入れる、
そのような仕組みを、特殊なファンをまわして行うものです。
従来の日本の家は、高気密住宅ではなかったわけです。
つまり、隙間だらけ。
当然、換気システムは不要です。
なぜなら、隙間があるため、常に換気が行われるのですから。
その後、高気密をうたう住宅が建てられるようになりました。
海外では常識であったこの方法、もちろん日本に紹介したのは、
輸入住宅メーカーでした。
多くの日本のメーカーは、懐疑的でした。
高気密にしたら、人間は窒息してしまうよ。
低気密のほうが自然と一体感がもてる。
などなど。
しかし、今ではほとんどのハウスメーカーが、「高気密」を
宣伝文句にしています。
換気システムと高気密住宅の相性が優れていることに、
気付くわけです。
というわけで、
換気システムは、高気密住宅とセットで考えるべきです。
■換気システムは、最も重要な選択肢
換気システムのことを、間取りやデザイン以上に真剣に考える
べきです。
なぜなら、換気システムは、家そのものの基幹をなす、最重要
事項のひとつでもあるからです。
快適性は、空気の質によるものであると思います。
この快適性について考えることを優先して家づくりをしないと、
後々後悔します。
■換気システムの種類
第1種換気と第3種換気、というものがあります。
以下、簡単に説明します。
■第1種換気の仕組み:
外気をファンで家の中に取り入れて、同時に家の中の汚れた空気
を、ファンで外に排出します。
そのとき、熱交換をしたり、湿度の交換をしたりする機能を
取り入れるものもあります。
熱交換ユニットといわれる素子を、空気が通り、新鮮な空気を
部屋の中に供給します。
吸気口と排気口、そして換気ユニットは、各階に1つ必要となる
ケースがあります。
換気ユニットは、吸気と排気を制御しますので、比較的複雑な
つくりになります。
■第3種換気の仕組み:
家の中の汚れた空気を、ファンで強制的に外へ排出し続ける、
という仕組みです。
新鮮な外気は、ファンで取り入れることはせず、排出に伴って
家の中を陰圧にし、その力で、吸気口から外気を導入します。
排気するファンと吸気口のメンテナンスが必要です。
多くの場合、そのモーターは1つで家全体をカバーします。
(第2種は強制的に空気を室内に取り入れ、陽圧にして汚れた空気
を外へ排出しますが、実際に使われるのは、半導体製造工程や
手術室など、チリの浮遊が許されないような場所に限られます)
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■裏技
換気システムの種類が何になるか、設計さんに尋ねてみましょう。
的確な説明が返ってくるか、それとも
「会社の方針でコチラになります」
だけで終わるのか。
もしくは、換気システムの変更を受け入れてくれるのか。
デキル設計さんかどうか、判断できますよ。
換気システムを選ぶとき、居住地の気候、選択する暖房機器
などとの相性も考慮に入れるべきなんですね。
今回は、第1種と第3種の説明にとどめましたが、次回はその
選択基準について、深く掘り下げます。
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Posted by askit_bp at 00:00│
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